コードストロークの時よりアルペジオの方が繊細です。
ストロークだといくつか弦が鳴らなくてもやり過ごせるかもしれませんが、アルペジオ時は鳴らないと「ペン」っとなって目立ちますよね。
しっかり全弦が鳴るように押さえるしかないのですが、鳴らない理由にも傾向があります。
その内の1つが「弦を引っ張ってしまう」です。
例えば「F」コード。
引っ張りやすいのは「3弦の中指」です。
弦が鳴るように力を入れると2弦側に引っ張ってしまい、軽いチョーキングをする感じになります。
そうすると中指の腹が2弦に触れてミュートしてしまうんですよね。
改善策はいくつかあります。
①正しい方向に力を入れる
②指の独立性を鍛える
などです。
①正しい方向に力を入れる
コードを押さえる時は「指板に対して垂直」に力を加えます。
しかし指の生え方には差があり、Fコードを押さえた時も弦に接地した指角度は様々ですよね。
すると本人は真下に力を加えてるつもりでも、実際は少し斜めになってることが多いです。
しかも指板を覗きやすいように“ギターを少し傾けてしまってる”人もたくさんいるので、なおさら正しく真下に力を加えられてないことがあります。
『しっかり真下に力を加えられているか確認できる方法』を試してみましょう。
本来コードは弦が鳴る分だけ力を入れればいいんですが、あえて強めに力を入れてみます。
その際に弦が動かない方向を探ってみましょう。
自分のイメージと実際の方向性に差異がある場合は、それを埋めていくしかありません。
中指の場合はいったん極端に4弦側の斜め上に力を入れるイメージを試すのもいいでしょう。
実際はそのくらいで真下に力が加えられるかもしれません。
②指の独立性を鍛える
リラックスして押さえたくても、「指の独立性が不十分」だと他の指につられて力んでしまいます。
独立性を上げるかなりおすすめの方法を書きます。
まずコードフォームを作り、押さえ込まない状態にします。(弦に触れるだけ)
その状態で指2つずつのセットでシーソーのように動かしていきます。
例えば「中指」と「小指」のセット。
他の指はコードフォームを押さえたままで、まず中指を弦上に上げます。(真上に糸で吊り上げるイメージ)
この際“指先は弦の方向を向いたまま”で、そこまで高さは必要なしでOKです。
2秒くらい上げたら元の弦の位置に着地します。
その瞬間に次は「小指」を同じように2秒上げます。
小指は特に第一関節を跳ね上げてあげたくなってしまうので、先ほど同様指先は弦を向き、吊り上げるのを忘れずに!
これをシーソーのように繰り返します。
まだこの動きの神経が出来上がっていない場合は、かなり指や筋が張ってくると思います。
しばらくすると不思議と急速に神経がつながったように、自由が効きます。(一時的なので、繰り返すとずっとつながります)
まずは1分程度を目安にして、痛みなどが強い場合は無理せずに行って下さい。