どうしても新しいスケールを覚える時にスケール表などを本で見て指板上にびっちり並べられた音階を必死で覚えてしまうという方も多いのではないでしょうか?
これが100%悪いとは言えませんが、やはりこれで覚えていざ弾こうとしても音の行ったり来たりでただの羅列になってしまうという人がたくさんいると思います。
そこで今回はギタリストがよく使うメジャースケールやペンタトニックスケール以外のスケールを覚えて使う時のアドバイスをしたいと思います!
ドレミはアイウエオと似ている!?
音がただの羅列になってしまう現象はアドリブをする時にも言えるんですが、音階を覚えるというのはアイウエオを覚えたに過ぎず言葉にはなっていないんですよね。
なので適当に弾くと
『さたかいうへとびぐきちゃほのんぺれ◯▲✖️◇※・・・』
みたいな意味をなさない、音楽してない感じになってしまう可能性があります。
アイウエオもきちんと並べることで
『おはようございます』➡︎(適当に並べると)『よごいすおまはざう』
『今日もいい天気ですね?』
『僕はコーラが好きです』(筆者実話w)
『スイーツも好きです』(筆者実話w)
みたいな感じで意味をなす言葉となります。
言葉と全く同じとまではいかないにしても、その音階にはその音階たらしめる節回しというのは存在するのでそれを学ぶことが使いこなしていく第一歩になると思います。
(沖縄っぽいとか、インドっぽいとかetc…)
その上で指板上の音を一気に覚えることよりも、普段使っているポジションの近くで1オクターヴ分くらいのスケールをまず覚えるようにすることの方が実践的だと思います。
コード進行例の中でスケール使用法を見てみよう!
例えばこんなコード進行があったとします。
|Dm7 |E7 |Am7 |A7 |
|Dm7 |G7 |CM7 |CM7 |
ここで使い慣れてるCメジャーペンタトニック(Aマイナーペンタトニック)を使いつつ赤色になっているコードで違うスケールを弾くことにします。
E7=E HMP5↓(Eハーモニック・マイナースケール・パーフェクトフィフスビロウ)
A7=Aコンビネーション・オブ・ディミニッシュスケール(コンディミ)
G7=Gオルタードスケール
のように使い分けるとして、
Cメジャーペンタトニックを使い慣れた5フレット〜8フレットの間のポジションで弾くとします。
そのポジション内から始められる音を見つけ、そこから1オクターヴ分のスケールを弾けるようにしておきます。
・E HMP5↓であれば2弦5フレットE音〜
もしくはE HMP5↓=Aハーモニックマイナーなので4弦7フレットA音〜
・Aコンディミであれば同じく4弦7フレットA音〜
・Gオルタードであれば4弦5フレットG音〜
こうしておけばスムーズにスケールチェンジが行えます。
スケールの特性音を知る
1オクターヴ分のスケールを覚えたら今度は、そのスケールを特徴づけている特性音(キャラクタリスティック・ノート)を知りましょう!
例えば【E HMP5↓=Aハーモニックマイナー】の場合
マイナー系のスケールなのでAナチュラルマイナーと比較してみます。
(CメジャースケールをAから並び替えたものと一緒です)
【Aナチュラルマイナー・スケール】の構成音は
1 2♭ 3 4 5 ♭6 ♭7=A B C D E F G
となります。
【E HMP5↓=Aハーモニックマイナー】の構成音は
1 2♭ 3 4 5 ♭6 7=A B C D E F G♯
です。
この二つのスケールの違いは赤字部分の7thにあたるところです。
それ以外の音はどちらも同じなのでこの『G♯』を入れることで
【E HMP5↓=Aハーモニックマイナー】を弾いていることを表せます。
ということで特性音はG♯です。
G♯を含んだフレーズを弾くことでこのスケールたらしめることが出来るので、それを意識してフレーズを作りましょう。
どんなスケールを使う時も歌心を忘れずに!
特性音がわかりそれを入れたフレーズを作ることが理解出来ても、まだ羅列になってしまう可能性がありますよね?
そんな時はどうしたらいいかを見ていきましょう。
ちょっと難解なスケールを使うにしても通常は4拍分とかで弾くことが多いと思うので、フレット上の音階を詰め込んで音数を増やして弾いてしまうより、1オクターヴ分の音階を歌うように演奏することを心がけると良いと思います!
そのためにはギターを弾かずに鼻歌や口に出して音を歌ってみることをしましょう。
手が先行だとどうしても自分が動きやすい、またはいつも弾いてる手癖ばかりにいきがちです。
『頭の中に鳴っている音をギターで表現する』ように音楽していきましょう。
これを繰り返すと自分が出したい音がどうギターで弾けばいいかの変換スピードや精度が上がってきます。
ただ、自分の中にないものは頭にも音は鳴りません。
やはりそのスケールを感じさせる王道節回しはあるので、それらを弾いている音源を聴いたり、教則本等からまず学びとにかく弾いて雰囲気を味わってみて下さい。
僕もそうだったんですが、なんか教則本のフレーズって本当は使えないんじゃないかとか思って最初から崩そうとしちゃうんですよね。
でも最初から崩そうとしてもやはりそのスケールっぽくならないのでまずはそのまま素直に弾いてみることをお勧めします!
そうやって弾いてる内に少し変化させても自然と聞こえるフレーズが弾けるようになって来ますので。
まとめ
・ドレミはアイウエオのようなもの
適当に並べても意味をなさない(音楽しない)
・多くのポジションを覚えるより1オクターヴ分のスケールをまず覚える
その際に普段使用しているポジションの近くから弾けるようにすることがポイント
・スケールにはそのスケールたらしめる特性音が存在する
その音を含めたフレーズを作る
・フレーズを作る時はまずギターを弾かずに歌ってみる
手先行だと機械的になりやすいので頭の中にある音を鳴らすことを心がける
・頭の中にないものは鳴らない
引き出しを作るためにコピーは欠かせない。
教則本のフレーズは初めから崩さずに素直に弾いてみる
1オクターヴ分のスケールを歌うように使いこなせるようになったら、より多くのポジションで弾けるように少しづつ弾けるポジションを延長していって下さい!